「ウェルスナビ」と「投資信託」どちらが良いのか悩んでいる方の為に、手数料や最低投資額、NISA制度など、2つの違いについて比較したいと思います。
まず初めに両方の事を理解した上で、どちらに投資するかはあなたの判断となりますが、私の意見を先に書かせていただきます。
- 投資初心者は「ウェルスナビ」
- 投資に関して多少の知識がある方は「投資信託」
なぜこのような結論に至ったのかは、「ウェルスナビ」「投資信託」それぞれを解説していく中で、ご紹介していきます。
尚、ここでは2つの違いを比較するので、「ウェルスナビ」「投資信託」それぞれについて詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
ウェルスナビと投資信託の一番の違いは、掛ける時間
ウェルスナビに掛ける時間
アセットロケーション・ポートフォリオ作成・購入・リバランス、全てウェルスナビがあなたに代わって自動でやってくれます。
アセットロケーションなど言葉の意味ついてはこの後説明しますが、ここで言いたい事は、ウェルスナビであれば一度口座を作ってお金を入れてしまえば、後はほったらかしで、全てをロボットアドバイザーに任せられるので掛ける時間はほとんどありません。
投資信託に掛ける時間
多くの会社で取り扱われている投資信託なので、取扱っている会社や商品によって異なってきますが、アセットロケーション、ポートフォリオ作成は既に運営会社によって決められている商品がほとんどです。
但し、購入の決定、購入後のリバランスなどはあなたが行う必要があります。
これらか資産運用をしていく中で情報収集や金融商品の売り買いなど、どれだけ時間を掛ける事が出来るのかによって、どちらを選ぶかが決まります。
- あまり時間を掛けたくない、掛ける事が出来ない場合は「ウェルスナビ」
- 時間に余裕もあり、情報収集も怠らないというのであれば「投資信託」
という事になります。
具体的には何に時間が掛かるのか
ちなみに私はiDeCoで投資信託の「ひふみ年金」に投資をしていますので、それを例に説明します。
「ひふみ年金」アセットロケーションとポートフォリオは以下のようになっています。
アセットロケーションは、上の図の左側に記載されている、国内株式89%、国際株式3%、その他8%で、投資の方向性を決めるものです。
国内株式のポートフォリオは、上の図の右側にある上位10銘柄がそれにあたり、具体的にどの株を買うのかを決める事です。
投資信託であれば、このようにアセットロケーション、ポートフォリオは既に組まれている場合が多いです。
では具体的に何に時間を使っているかと言えば、今回の例の「ひふみ年金」について言えばは、まず今年の成績はあまり良くないです。
投資している者からすれば、いつどのタイミングで売却(リバランスする)のか、もしくはこのまま我慢して持ち続けるのか、常に頭の中にある状態です。
その為にインターネットやひふみ年金の運営会社のホームページ、Twitterなど、出来る限りチェックをしています。
こうした事が面倒だと思わないのであれば「投資信託」ですが、「ウェルスナビ」であれば、全ての事をお任せで出来るので、常にチェックと言うよりかは、Lineニュースを見るくらいの感じで、運用実績を見ておけば良いでしょう。
また人間は回りの情報(メディアや口コミなど)に流されやすい所もあり、それによって間違った行動をとってしまう事もあります。
その点ロボットは冷静に情報を分析して売り買いをしてくれるので、周りの情報に惑わされることはありません。
ウェルスナビと投資信託との手数料の比較
ウェルスナビと投資信託の手数料の違いについて比較したいと思います。
ウェルスナビの手数料
ウェルスナビの手数料は預かり資産の年率1%ですが、これはウェルスナビのサービスに対して支払う手数料で、内訳はこのようになっています。
手数料 | 預かり資産3000万円まで | 年率1%(税別) |
3000万円をこえる分部 | 年率0.5%(税別) | |
入金 | クイック入金 | 無料 |
自動積立 | 無料 | |
金融機関振込 | 無料 | |
出金 | 出金手数料 | お客様負担 |
取引 | 売買手数料 | 無料 |
為替手数料 | 無料 | |
為替スプレッド | 無料 | |
リバランス | 無料 | |
口座開設 | 無料 |
引用:ウェルスナビ株式会社 「よくある質問(手数料)」より
リスク許容度によって信託報酬が変わる
またこの手数料とは別に信託報酬がかかります。
ウェルスナビの場合は海外上場のETFを対象としており、その中でも信託報酬の比較的に低いETFを投資対象としています。
その信託報酬は、口座開設まえに診断するリスク許容度にもよって変わります。
- リスク許容度1:0.14%
- リスク許容度2:0.11%
- リスク許容度3:0.10%
- リスク許容度4:0.11%
- リスク許容度5:0.11%
リスク許容度3が最も信託報酬が安いことが分ります。
ウェルスナビの実質的な手数料は1.10%~1.14%となります。
ウェルスナビの手数料については、こちらの関連記事もご覧下さい。
投資信託にかかる手数料
投資信託は日本で約6000もの種類があり、金融機関によっても異なります。
なので一概にいくらということは出来ませんが、例えばSBI証券 iDeCoで取り扱われている人気のある有名な投資信託で「三菱UFJ国際-eMAXIS Slim 先進国株式インデックス」がありますが、こちらの信託報酬は0.11772%です。
私も投資している「ニッセイ-DCニッセイ外国株式インデックス」であれば0.189%です。
またいずれもノーロード呼ばれる購入時の手数料がタダのモノとなります。
どちらもウェルスナビよりも安い手数料となっています。
投資信託の手数料についてはこちらの関連記事もご覧下さい。
ウェルスナビと投資信託の手数料の比較について
- 時間を掛けてでも手数料を安くして投資をしたい方は「投資信託」
- 手数料は多少かかっても良いから楽に、簡単に投資をしたい方は「ウェルスナビ」
ウェルスナビと投資信託の始めやすさの比較
次に投資を始めるのに、始めやすさの違いを比較したいと思います。
ウェルスナビの始めやすさ(口座開設、最低投資額)
口座開設については
①オンライン上で必要事項を入力し、本人確認書類の提出、銀行口座の登録など全てが行えます。
②口座開設の審査があり
③ウェルスナビより本人確認用の書類が届くので、後は指定の口座に投資資金を振り込むだけです。
またウェルスナビの最低投資額は10万円からになるので、最初に振り込む金額は10万円以上です。
投資信託の始めやすさ(口座開設、最低投資額)
口座開設については、どの金融機関においてもほぼウェルスナビと同じと言って良いかと思います。
ただ投資信託の場合は、金融機関にもよりますが最低投資額が100円から始めることが出来ます。
- 初期の投資金額を抑えたい方は「投資信託」
- 初期投資額が多少かかっても、その後を全て任せたい方は「ウェルスナビ」
ウェルスナビと投資信託のNISAなどその他の比較
ウェルスナビと投資信託のその他の点での違いについて比較します。
NISA制度を使えるか
ウェルスナビにはNISA口座はありません、投資信託であれば販売している金融会社がNISA制度を用意していれば、NISA口座で投資をすることが出来ます。
NISAは年間120万円までの投資額に対して、値上がり益や配当金が出た場合、本来かかる約20%の税金が非課税となるのでかかりません。
この点では、投資信託の方が優っているかと思います。
銘柄数の選択
ウェルスナビは7種類、投資信託は口座を作る金融機関にもよりますが、少なくとも1000種類以上です。
投資信託の場合は、1000種類以上の中から自分に合った商品を探さなくてはいけません。
一方ウェルスナビは、始めにアンケートに答えた結果のリスク許容度によって、自動に投資先を選んでくれます。
これに関してはウェルスナビが優っている点です。
確定申告について
ウェルスナビ、投資信託、どちらにおいても特定口座(源泉徴収あり)を選ぶことが出来るので、特定口座(源泉徴収あり)を選べば、自分で確定申告をする必要はありません。
ウェルスナビと投資信託の比較についてまとめ
- 「投資信託」は、ある程度の知識と時間がある場合にはおすすめです。
- 「ウェルスナビ」は、初めて投資を始める方や、あまり投資に時間が取れない方におすすめです。
それぞれに一長一短があるのですが、初めて投資を始める方はウェルスナビの方が気軽に始めることができ、また忙しくなって、あまり手がかけれなくても問題はありません。
ウェルスナビであれば、全て自動で取引を行ってくれるからです。