こちらではウェルスナビの手数料について、色々なブログやサイトで調べている方の為に、ウェスナビにかかる手数料について、どこよりも詳しく解説していきたいと思います。
長期的に投資を考えている方にとって手数料は、投資をする際の重要な判断基準になります。
ウェルスナビの手数料は1%(税別)です。
この割合は既に投資をしていて、個人で銘柄などを選べる方にとっては高い手数料と言えます。
しかし投資を始めたいと思っても、ひとりで銘柄を選ぶのは大変だし、選んだ後もリバランスなどをしなくてはいけないは手間になります。
またこんな悩みを持っている人にとって
「将来が不安だけど、どうやって資産運用をしたらいいのかわからない」
「家族や友人から投資に失敗したという話を聞いた」
「資産運用についてどうやって調べていいのか分からないし、相談する相手もいない」
こういう悩みを持っている投資初心者にとって、ウェルスナビの手数料1%は妥当なのか、徹底的に解説していきと思います。
ウェルスナビの手数料は高い?サービスの内容
ウェルスナビの手数料は預かり資産の年率1%ですが、これはウェルスナビのサービスに対して支払う手数料です。
ウェルスナビが提供しているサービスは、口座開設前に行うリスク許容度を診断するテストを行ってしまえば、後は全てウェルスナビがあなたに替わって資産運用をしてくれます。
具体的にはこちらのようなサービスを提供してくれます。
- ポートフォリオの作成
- ETFの購入・売却
- 購入後のリバランス
- DeTax(後ほど詳細を説明)
これが自分で全てできる方に取っては必要のないサービスと言えるので、ウェルスナビを選ぶメリットは少ないです。
ちなみにウェルスナビの投資先は全て海外ETF(上場投資信託)です。
その名前が示す通り、「投資信託」を金融商品取引所に上場したもので、「投資信託」と「株式」の特徴をあわせもった資産運用です。
ウェルスナビの手数料1%の内訳を検証
こちらが手数料の内訳になっています。
手数料 | 預かり資産3000万円まで | 年率1%(税別) |
3000万円をこえる分部 | 年率0.5%(税別) | |
入金 | クイック入金 | 無料 |
自動積立 | 無料 | |
金融機関振込 | 無料 | |
出金 | 出金手数料 | お客様負担 |
取引 | 売買手数料 | 無料 |
為替手数料 | 無料 | |
為替スプレッド | 無料 | |
リバランス | 無料 | |
口座開設 | 無料 |
引用:ウェルスナビ株式会社 「よくある質問(手数料)」より
この中で赤字にした部分を見ていきたいと思います。
クイック入金
クイック入金は、インターネットバンキング(※1)をご利用いただくことにより、24時間365日、WealthNaviの口座へご入金いただけるサービスです。
※1:下記いずれかの金融機関のインターネットバンキングサービスのご利用が必要です。
三井住友銀行、みずほ銀行、三菱UFJ銀行、住信SBIネット銀行、ソニー銀行、イオン銀行
上記で指定している銀行6社のインターネットバンキングのからの入金であれば手数料が無料となります。
売買手数料
これは金融商品を購入する時にかかる手数料ですが、最近は投資信託では「ノーロード」と言って手数料のかからない商品が増えてきています。
ウェルスナビも同じように手数料はかかりません。
為替手数料・為替スプレット
ウェルスナビは海外ETFを中心に投資を行うので、本来は為替手数料はかかります。
為替の手数料は各金融機関によって独自のレートが存在し異なります。
例えば特定口座(源泉あり)であれば、利益が出た場合に税金の約20%を各金融機関が徴収します。
また海外ETFを売買する際の為替レートなどもそうです。
これらの時に計算に使うレートはTTS、TTB、TTMと3種類あるのですが、多くは中間値のTTMを使います。
TTS、TTB、TTMについて、米ドルで簡単にまとめるとコチラの表のようになります。
あなた | 使うレート | 例)米ドル | 金融機関 |
外貨を買う時 | TTS | 1ドル=112円 | 外貨を売る時 |
ー | TTM | 1ドル=110円 | 基準レート |
外貨を売る時 | TTB | 1ドル=108円 | 外貨を買う時 |
TTS、TTBなどは金融機関の独自のレートで設定されている事が多く、また独自で決定されているレートには、隠れ手数料が含まれているケースがあります。
なのでインターネット検索で表示される為替と差があることがほとんどです。
ではウェルスナビは独自レートなのか?公式サイトに回答があったので引用します。
お客様と当社の間のETF取引に用いる為替レートは、協定世界時(UTC)16時にトムソン・ロイターから取得する為替レート(仲値)を使います。
評価と同じ為替レートを用いているため、約定日当日は為替部分の評価損益は発生しないことになります。
WealthNaviでは、上記為替レートにスプレッドや手数料を一切上乗せしておらず、お客様にコストをご負担いただくことなくETFの売買を行っています。
その点では、ウェルスナビでは、独自レートではなくインターネット検索できるレートなので、隠れ手数料に怯える必要はありません。
リバランス
最初に作ったポートフォリオ(割合)に合わせて、投資を行っていくが、実際には金融商品は上がったり、下がったするので、その割合をずっと維持することは難しいので、年に1回などリバランスをして、割合を最初に決めた数字に戻します。
例えば最初に「株式」を50%、「債券」を50%とした場合
ある年は株価の調子が非常に良い年で、年末にバランスを見たら「株式」が60%、「債券」が40%に変わってしまっていました。
この時に「株式」の10%を売却して、「債券」を10%買い増して、元の50%ずつの割合に戻す事をリバランスと言います。
このリバランスの際には、売買が必ず発生するので、その時に商品によっては手数料がかかるものがありますが、ウェルスナビではその手数料も無料です。
ここで挙げた取り上げた4点だけ取っても、1%の手数料に全て含まれていると考えると、十分に安いと言えます。
ウェルスナビ、海外運用会社への信託報酬(手数料)
ウェルスナビの1%の手数料となってはいますが、実際には海外の運用会社への信託報酬が控除されています。
WealthNaviでは、ETF(上場投資信託)を通じて、国際分散投資を行っています。ETFの運用会社は、ETFの適切な維持・管理を行うための経費をETFの中で控除しており、お客様はこれを間接的に負担していることになります。
その信託報酬はリスク許容度によって変わります。
リスク許容度1 | 0.14% |
リスク許容度2 | 0.11% |
リスク許容度3 | 0.10% |
リスク許容度4 | 0.11% |
リスク許容度5 | 0.11% |
リスク許容度3が一番少なく、リスク許容度1が一番高い手数料となります。
この信託報酬を含めると、あなたが負担する手数料は、1.10%~1.14%となります。
ウェルスナビの手数料を安くする3つの方法
ウェルスナビの手数料を安くする方法は3つあります。
1、資産3000万円で手数料は半分
預かり資産が総額で3000万円を超えた分は、年率1%の手数料が半分の0.5%になります。
2、長期割
ウェルスナビは「長期」「分散」「積立」を資産運用の基本と考えて、この考えにそって投資を行っています。
なので長期でウェルスナビで資産運用をしてくれる方の為に、手数料の割引をしています。
長期割引判定額(6ヶ月毎) | 手数料の割引幅 |
50万円~200万円 | 0.01%(年率) |
200万円以上 | 0.02%(年率) |
6ヶ月間、50万円以上の資産を預けていた場合、0.01%割引かれます。
これを5年間継続すれば、最大で0.1%の割引となり、手数料が0.9%となります。
同じように200万円以上預けていれば、2年半で0.1%の割引を受けられ、手数料も0.9%となります。
3、DeTax(デタックス)
これは直接的に手数料を少なくするのではなく、仕組みによって最終的に手元から出るお金がが少なくなる方法です。
では「DeTax」の仕組みについて解説します。
DeTAX(デタックス)とは、分配金の受け取りやリバランスなどによって生じる税負担の一部または全部を、保有銘柄の「含み損」を実現して「利益」を相殺することにより、税負担を翌年以降に繰り延べる機能です。
分配金の受け取りやリバランスなどによるETFの売却によって「利益」が発生すると、本来は税負担が生じることになります。
DeTAXは、その税負担を翌年以降に繰り延べることで、その年の税負担を軽減します。具体的には、ポートフォリオの中に含み損がある銘柄があれば、店頭取引により、その銘柄を一旦売却(含み損を実現させる)し、それと同時に「同じ銘柄を、同じ数量、同じ価格」で買い戻します。
これにより、ポートフォリオの構成を維持したまま、その年の税負担の軽減を計ります。
※税負担を必ず繰り延べることを保証するものではありません。
投資の世界では、税金は繰り延べをした方が複利の効果が大きくなるので、先延ばしにできるならした方が良いというのが、一般的な常識です。
例えば100万円を年率5%で3年間運用した場合で、税金は簡単にする為に20%とします。
繰り延べしない場合(利益を確定する)
2年目:104万×1.05%=109.2万円(利益5.2万円)税金は5.2万×20%=1.04万円
3年目:108.16万×1.05%=113.568万円(利益5.408万円)税金は5.408万×20%=1.0816万円
最終的に手元に残る額:112.4864万円
繰り延べした場合(利益を再投資)
2年目:105万×1.05%=110.25万円(利益5.25万円)
3年目:110.25万×1.05%=115.7625万円(利益5.5125万円)税金は15.7625万×20%=3.1525万円
最終的に手元に残る額:112.61万円
繰り延べした方が0.1236万円(1236円)金額が多くなります。
これは利益を確定せずに再投資することで、複利の効果が働いた結果です。
複利について詳しくはこちらを参考にしください。
但しこのDeTaxの機能では、毎年必ず繰り延べするとは保証していませんが、ウェルスナビがした方が結果的に有利になると判断した場合に繰り延べが行われます。
また含み益がある場合に、含み損がある銘柄を売って、含み損を確定させてから、また同じ数量の銘柄を買い戻し、その年にかかる税金を圧縮させる事が出来ます。
では実際のその効果はどれくらいになるのか
「DeTAX」(デタックス)は、分配金やリバランスから生じる税負担が一定額を超えた場合に、自動的に含み損を実現して税負担を繰り延べる機能です。「含み損の実現」というのは、ユーザーが所有する含み損のある資産の一部をユーザー側からウェルスナビに売却し、0.1秒後にまたポートフォリオを元に戻すことを指します。「WealthNavi for SBI証券」の運用手数料は1%ですが、多くの場合、「DeTAX」(デタックス)の機能により年間0.4~0.6%程度の負担減となるため、事実上のコストはそれよりも少ないものになるでしょう。
もしこの仕組みで0.4%~0.6%程度の負担が軽減できるようであれば、先ほどの信託報酬を含めても、実質的な手数料は0.5%~0.74%となります。
ただこの機能は短期的な投資にはあまり向いていないようなので、長期的にウェルスナビで運用する場合は、効果的な機能と言えます。
初心者にウェルスナビの手数料は高い?内訳検証!3つの安くする方法についてまとめ
ここまでウェルスナビの手数料について、解説してきました。
長期的に資産運用することを考えると手数料は非常に大きな意味を持ちます。
手数料分さえも運用益を出せなかった場合は、マイナスになってしまう事もあります。
しかしウェルスナビの手数料については、こんな悩みを持っている人
「将来が不安だけど、どうやって資産運用をしたらいいのかわからない」
「家族や友人から投資に失敗したという話を聞いた」
「資産運用についてどうやって調べていいのか分からないし、相談する相手もいない」
こんな悩みを持っている投資初心者にとって、手数料1%は妥当な金額と言えます。
むしろ安い方なのかもしれません。
もちろん全てをあなた自身で出来るのであれば、ウェルスナビは必要ないかと思います。
しかし、全てを自動的にやってくれる手軽さや、あなたの感情が入らずに機械的に投資をしてくれる点では、もしかしたら、自分で全て出来る方にとっても有効な選択肢になりえるかもしれません。