SBI-セレブライフ・ストーリー2035はiDeCo専用の投資信託になります。
毎月一定金額を支払い積立を行う様式をとりながら年金制度の一種のため控除の対象にもなるのがiDeCoという制度になります。
そして、運用方法は契約者自身が選択する必要があります。
よって、年金を受け取る段階になって運用の成果がよければ年金が掛け金よりも多くの金額を受け取れる反面、運用成果が悪ければ受け取れる金額も掛け金よりも少なくなる可能性があります。
ここでは、iDeCoに採用されているSBI-セレブライフ・ストーリー2035についての紹介をいたします。
「SBI セレブライフ・ストーリー2035」の特徴
セレブライフ・ストーリー2035の投資目的
ターゲット・イヤーを想定し、運用の時間経過とともに資産配分を変更することにより、 投資信託財産の中長期的な成長を図ることをめざして運用を行います。
ここで言うターゲットイヤーというのは出口に当たる年を言います。
いわゆる現金が必要になる年、運用を終了する年、人生において資金が必要である年
色々と言い換えることができます。
闇雲に運用をするのではなく出口を目指して、それにあわせて資産配分を調整するというのがこの投資信託の特徴になります。
またこの商品の出口が2035年という事は、これから約15年後になるので、現在40代の方がこの商品の対象となります。
投資信託は、無数にありますがそのほとんどは出口戦略について考えて運用しているわけではありません。
単純に投資方針に従って投資を行うだけです。
例えば、日本株に投資をする投資信託があったとします。
特約などがなければ当たり前ですが常に日本株だけで投資信託の購入者から得た資金を株につぎ込んで運用するだけになります。
ということは日本株が好調のときは上がり続けるかもしれませんが、景気後退時や価格ショックの時には大きく値下がりすることがあります。
問題なのは価格ショック時に現金が入用になる人生の節目が訪れるというときでしょう。
泣く泣く、投資金額よりも大きく目減りした資産を売らなければならないでしょう。
iDeCo採用の投資信託といっても出口に合わせて資産配分を調整する投資信託は少なく
セレブライフ・ストーリー2035は特別な投資信託でしょう。
セレブライフ・ストーリー2035の主な投資対象は
主としてETF(上場投資信託)及び投資信託証券への投資を通じて、国内株式、先進国 株式、新興国株式、オルタナティブ資産(ヘッジファンド、コモディティ、リート(不動産 投資信託))、日本債券及び世界の国債等、広範な各資産へ分散投資します。
つまり投資対象としてほとんどすべての資産に分散投資を行っております。
さらにターゲットイヤーである2035年に向けて徐々に安全資産である国内債券の配分を徐々に増やしていく予定です。
2025年の国内債券の比率は64%、2035年は74%になっていき、それに伴い最もリスクが高いと思われる株式の比率も2025年は株比率は12%、2035年は9%ほどに落ち着きます。
よってとても大きな価格ショックが起きたとしても1割~2割くらいしか下がらないと思われます。
このように、分散投資といってもターゲットイヤーに向けて徐々に配分を調整することでリスクを減らしていけるのがセレブライフ・ストーリー2035の特徴でありよい点です。
セレブライフ・ストーリー2035の運用評価は?
モーニングスターが投資信託を評価していますが。
その星は2つ星です。
3年間では3つ星ですが5年間ではリターンの現象からか2つ星、そして、総合では2つ星となっています。
セレブライフ・ストーリー2035の手数料について
iDeCoで申込をする際には購入手数料はかかりません。
人生のライフステージに向けて順次積立を行い資産をためる仕組みなのでやはり購入手数料は少ないに越したことはありません。
iDeCoは長い間積立をすることが前提となります。
よって、その他の費用もできるだけ少ないに越したことはないのですが投資信託には様々な費用がかかります。
次に信託報酬は、投資信託の運用会社や販売会社に支払う費用になりますが、この費用は年間○%と表記されていますが、実際には日割りされているので、はっきりいくら差し引かれているかというのが分かりにくい費用です。
投資信託を持っている間に常に発生し続け、その費用は投資信託の純資産から常に差し引かれ続けています。
具体的には費用は年間0.4752%かかります。
投資信託の解約時(売却時)にも費用がかかり、それを信託財産留保額と言います。
信託財産留保額は投資信託の解約をする際に発生する費用を、解約を希望する投資信託購入者に支払わせるという制度になります。
投資信託には様々な商品に投資をするので、それを解約する際にも費用が発生します。
しかしその費用を現在も投資信託を保有している方に支払わせるのは不公平であるという理由で解約を希望する投資者自身に負担させる費用です。
信託財産留保額は0.3%となります。
セレブライフ・ストーリー2035の価格推移
SBI-セレブライフ・ストーリー2035は2012年1月23日に設定されました。
価格の推移では設定来から見ると途中までおおむね右肩上がりとなっており、2015年の5月あたりで高値をつけました。
その後に大きく値下がりして2016年2月に12900円台をつけ、また上昇し2018年1月に14786円の高値をつけるが、その後大きく景気後退懸念から株式などのアクティブ資産が値下がりし2018年12月に13900円台に落ち込み、現在は少し回復をしているような状況です。
ターゲットイヤーが2035年のためまだまだ、リスク資産が多く価格の触れ幅が大きいのが現状です。
そして、2025年が資産配分調整としになるのでそれまでに市場が同動くかによって価格は大きく動く可能性はあります。
だからこそ、損失を最小限に抑えるという意味でも毎月一定額を積立投資をしていく事が重要です。
一括投資となると、価格が上場時(右肩上がり)の時であれば良いですが、そのタイミングを間違うと高値で購入してしまい、その後に右肩下がりに値段が動いてしまうと大きな損失につながります。
こうした価格の動きを予想することはプロでも難しい事です。
なので我々一般人は積立投資によって購入コストを平均化していく事が重要です。
まとめ
iDeCoという年金制度の性質上、運用が必要とはいえあまりアクティブな運用、リスクをとりすぎる運用については消極的な方もいるかもしれません。
投資やトレードですと時として大きな損失をこうむる可能性もありますし、それも投資やトレードの一部と考えられているからです。
しかし、iDeCoは個人年金という側面もあります。
年金ということは高齢で働けなくなったときに受け取るための制度になります。
生活を保障するために今から備えをするというイメージを持っている方も多いでしょう。
そうなるとあまりリスクをとって、いざもらう段階になって大きく目減りをしているというのは怖い、あるいは忌避されるでしょう。
ただし、預金よりはリスクをとってリターンを得たいという方には、出口であるターゲットイヤーに向かって資産配分を調整する仕組みはとてもあっているのではないでしょうか。
これからiDeCoを始めるのであれば、手数料が安いネット証券がおすすめです。
私がおすすめするネット証券はSBI証券です。
私もSBI証券でiDeCo口座を持っているのですが、SBI証券も楽天証券 も手数料に差はなく、どちらも業界最安値を競い合ってます。
それでも私がSBI証券をおすすめする理由は、メールや電話での問い合わせに対して一番対応が良かったからです。
これから長く付き合う証券会社なので、こうした点は非常に重要です。