預金とは、銀行や信託銀行、信用金庫、信用組合、労働組合などの金融機関に金銭を預けること、または預けられた金銭のことをいいます。
預金は金融機関が融資や貸付を行う際の資本となるものです。
預金者は元本の返還を条件に金銭をあずけ、その保管と運用を金融機関に委託しています。
この記事では、資産運用としての預金の特徴を紹介します。
預金とは?特徴・リスクは?
預金には大きく分けて2つの種類があり、それぞれを特徴を説明します。
①流動性預金(普通預金・当座預金・貯蓄預金など)
この特長は、預入期間が決まっておらず、預金者がいつでも自由に出し入れできる
②固定性預金(定期預金・積立定期預金・通知預金など)
預入期間が決まっており、原則期日前には払い戻しができない
一般的に普通預金よりも定期預金の方が高い金利が設定されている
金融機関が破綻した場合を除き、基本的に元本が保証されます。
また預入額や期間に応じて一定の利息を受け取ることが出来ます。
預金のリスク
金融機関の破綻
金融機関が破綻した場合、預金保険制度によりその預金が保護されます。
預金者保護のひとつとして預金者への保険金の支払い「ペイオフ」があります。
その保険の保護の範囲
- 1金融機関につき一人当たり1,000万円とその利息まで
- 利息の付かない決済用資金は全額対象
- 外貨預金等は保護対象外
このように決まっています。
なお、1,000万円を超える部分やその利息、預金保険制度の対象となっていない預金等については、破綻した金融機関の清算による配当に応じて支払われることになります。
つまり、この対象外の部分は保証されないことになります。
預金のメリット、デメリットは?
では、預金のメリット・デメリットはどのようなものでしょうか。
預金のメリット
1、元本保証
最大の強みは元本が保証されているということです。
また、金融機関が破綻した場合もペイオフの保証される範囲であれば、その資産は保証されます。
2、高い流動性
定期預金などの預入期間が決まっているものを除き、日常的に資金の出し入れをすることが出来ます。
ATMを利用して、ほとんど全国どこでもその資金を利用することが出来ます。
また給与や年金の受け取り、公共料金の自動引き落としなどその資金を活用することが出来ます。
預金のデメリット
1、金利の低さ
金融機関でも預金の金利は日銀の政策金利に影響されています。
この政策金利は日銀によって景気が不況であれば低下、好況であると金利を上昇させる傾向にあります。
近年では金融緩和政策でマイナスからゼロパーセントの低金利時代が続いています。
よって今後も預金に対する金利の大幅な上昇は見込めないでしょう。
2、物価上昇による資産価値の減少
物価とお金の価値は反比例の関係にあります。
物価が上昇すると、お金の価値は下がってしまうのです。
例えば、現在1本100円で売られているコーラがあるとします。
物価が年間2パーセント上昇した場合、10年後には122円払わないとコーラが買えないことになります。
実際、政府はアベノミクス政策で物価上昇2パーセントを目標に掲げており、今後も物価上昇のための政策は続くと考えられます。
物価上昇率以上の金利でないとその資産価値は減少してしまうのです。
【資産運用の種類】預金のまとめ
預金は、最も身近な資産運用の一つと言えます。
金融機関の口座へ預け入れるだけで一定の金利を得ることができます。
またその強みは元本が保証されているということです。
しかしながら、その低い金利は日本の経済状況から鑑みて今後も大幅な上昇は見込めないでしょう。
また物価上昇により資産価値が減少する可能性があります。
この物価上昇リスクに耐えうることは預金では出来ないということを念頭におく必要があります。
本ブログでは、この他にも資産運用の様々な種類について解説をしています。
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