資産運用を始めようと考えた時にリスクも一緒に考える事は当たり前です。
しかし資産運用のリスクを「危険性」と考えると大きな勘違いになります。
きけん‐せい【危険性】の意味
注意しなければならない傾向。危険のおそれ。「大事故に発展する危険性がある」
出典:デジタル大辞泉(小学館)
危険性とは、自分にとって不利益や損失になる可能性を指します。
要するにマイナスになる事が前提の考え方です。
資産運用のリスクとは危険性ではなく、不確実性の事を言います。
では不確実性とは何でしょうか?
投資をするということは投資対象の価格の変動、また株式であれば会社の倒産により投資した資金が大きく目減りしたり、または資金が戻ってこなかったりするということあります。
しかし一方で投資対象の価格が大きく上昇し、元本よりも多く返ってくる事もあります。
このように投資したお金がプラスになるのか、マイナスになるのかが確実ではない
この事を資産運用ではリスク=不確実性と呼んでいます。
ではこの不確実性をどのようにすればプラスに、また確実性を上げる事ができるのか続いてご紹介します。
確実性の高い資産運用をするなら長期投資
資産運用で確実性を高める投資方法は長期投資が適しています。
例えば短期投資では、株のデイトレードやFXのスキャルピングなどで短期的に資産を増やしている人はいます。
しかし長期投資に比べて大きなリスク(不確実性)を負うことになるので資産を増やす段階で、資産をすべて失う可能性のほうが高いのです。
また、短期で利益を上げ続けるというのはギャンブル性が高く
高い確実性を得ようとするなら、とても高度な技術や情報の収集、経験、メンタル(精神)のコントロールなどが必要です。
なので資産運用は長期投資を心がけるべきでしょう。
こちらの図をご覧ください。
出典:「ウェルスナビ」
こちらの図は投資期間を1年、5年、10年、15年間と継続した場合の1年あたりのリターンの数字です。
1年間の投資の場合、プラスの幅も大きいですが、マイナスの幅も大きくなっています。
しかしこれが5年、10年、15年間と長期に投資するにつれて、その幅は小さくなり、15年間継続した場合にマイナスの数字は無くなっています。
この図のように必ずしもマイナスにならないという訳ではありませんが、プラス・マイナスの幅が小さくなっていくのが長期投資の特徴です。
要するに長期投資を行えばプラスになる確実性を高めることができます。
続いては、資産運用での失敗例を3つご紹介しておきます。
資産運用での危険な失敗例
ここではあえて「危険」という言葉を使いたいと思います。
なぜならここで紹介しているモノは投資でなく、「投機(ギャンブル)」に近いものになるからです。
ゲーム感覚での株式投資
株式投資ではマネーゲームとして投資先の財務状況や業務内容など一切関係なく、チャートなどの価格分析を行い単純に短期で売買を繰り返すという方法もあります。
この方法は短期トレードと呼ばれます。
短期トレードを行う際には一定のルールを持ち、なおかつそのルールどおりに行えるというメンタルが必要になります。
様々なツールやシステムなどを使いルールを構築しても、ルールどおりに行えずに失敗する例はあります。
例えば勝率50%のルールがあったとします。
一般的には50%の勝率ということは10回取引をやったら5回勝つと思われがちですが、これは10回取引をしたら5回勝つ可能性が高いということであり
10回取引したとしてもすべて負けるかもしれないということです。
そしてその後10回連続で勝ったりということです。
合計して20回取引して、10回勝ったので勝率50%となります。
しかし負けが続くと精神的にトレードを続けられなくなったり、無茶なトレードをしてすべてを失うこともあります。
こうしたゲーム感覚での投資は非常に危険です。
甘い言葉に誘われFX投資
短期で大儲けの代表的な投資はFXではないでしょうか。
FXはレバレッジという少ない資産でその何十倍の取引ができるということで人気を集めていました。
しかし何十倍の利益というのは裏を返せば何十倍の損失になるということです。
よく儲けられた人もその数年後にすべて資産を失った話もよく聞きます。
不労所得の不動産投資
ロバート・キョサキ氏の「金持ち父さんシリーズ」で不労所得という言葉が広まり始めたように思います。
不労所得とはほとんど働かずに所得を得るという意味ですが知識や経験が必要ですし、不労といっても働かないわけではなく日々勉強は欠かせません。
不労所得ですぐに思いつくのが、アパート経営やマンション投資です。
アパート経営やマンション投資が必ずしも投機(ギャンブル)になる訳ではありませんが、借金をして家賃から借金や生活費を捻出するわけですから、様々リスクを理解しておく必要があります。
例えば不動産業者の言われるままに始めたら、入居者が見つからず借金だけを払い続け破産寸前という話もあります。
もちろん不動産投資で成功を収めている方がいるのも事実ですが、彼らは知識や経験もあり自己研鑽も積んでいます。
不労所得をラクして儲かると思っては痛い目を見るかもしれません。
まとめ
今回は資産運用におけるリスクについてご紹介しました。
リスクとは「不確実性」であり、マイナスになる事を前提とした「危険性」ではありません。
また資産運用での「投資」は「投機」とは異なります。
「投機」とはギャンブルであり、一発勝負の意味合いが強くあります。
資産運用は「投資」であり、長期的に取り組むことでプラスになる確実性を高めていく事です。
これからの時代は自分の資産は自分で守り増やしていく、資産運用に主体的に取り組んでいく時代です。
もしこれから資産運用について理解を深めたいのであれば、無料の資産運用セミナーなどを活用することをおすすめします。
私も実際にいくつもの資産運用セミナーに参加しながら、資産運用の知識を深めていきました。
しかし何も知らずに参加すると、無理な勧誘にあう場合もあるのでこちらの記事も参考にしてください。