SBI証券のiDeCoで採用されている投資信託で野村アセットマネジメントという運用会社が運用しています。
日本の株式を主に投資対象として、さらにJPX日経400インデックスに連動するような運用を行っております。
野村DC・JPX日経400ファンドの特徴
野村DC・JPX日経400ファンドの投資方針
国内の株式を投資対象とし、JPX日経インデックス400の動きに連動する投資成果を目指して運用するインデックスファンド
このように野村DC・JPX日経400ファンドは日本株にのみ投資を行い、JPX日経インデックス400をベンチマークとして運用します。
ではJPX日経インデックス400とは何か?
JPX日経インデックス400とは
東証1部、2部、マザーズ、JASDAQから一定基準によって選ばれた400の株の銘柄を指数化したものになります。
では具体的にどのような基準で選別されているかというと、まずは適格基準と呼ばれるものがあります。
一つ目は、上場後3年未満(テクニカル上場を除く)、過去3期いずれかの期で債務超過、営業赤字、最終赤字、整理銘柄等に該当の銘柄を除いています。
こうすることで財務状況が悪化している銘柄や上場廃止が決定している銘柄を組み入れてしまうということを防ぐのです。
二つ目は、流動性による選別を行います。
流動性とはいつでも売り買いができるという尺度になります。
例えば、市場に出回っている株式がとても少なかったりすると自分が買おうとしたときに市場に売りたい人がいなければ買えません。
同様に売りたいときに買いたい人が市場にいなければ売れないことになります。
このように自由に売買ができない可能性があるリスクを流動性リスクといって株式取引の主なリスクにも加えられています。
特に新興市場であるマザーズ市場やJASDAQ市場では、会社自体の時価総額(会社の規模のようなもので発行済み株式総数×株価で表示されます)が低い会社が多いため特に注意が必要なのです。
三つ目に、ROE(株主資本利益率)です。
株主から預かった資金を効率的に運用しているかどうかの指標になります。
3年間の平均で40%以上です。
その他、累積営業利益や時価総額もチェック要素に入れて選別していきます。
現在でも有名ですが日本の株式の指標といえば日経平均です。
これは日本を代表する225銘柄の平均化した指数(厳密に言うと株数などを加味した加重平均という計算式で表示されます)が一般的でです。
日経400と違い、日経225は東証一部上場の企業から選別された銘柄になります。
東証一部自体が日本で最も厳しい上場審査基準になります。
他の市場に比べて時価総額250億円以上、株主2200人以上、発行株数2万単元以上等といった条件があります。
よって一般的には東証一部に上場している銘柄というのは有名企業や大きな企業、安定している企業と呼ばれていることが多いです。
新興企業がベンチャー企業が多いということと比べてこのような表現がされています。
ただし安定しているがゆえに新興市場の銘柄ほどの短期的な大きな上昇や下落がおきにくいということもあります。
もちろん、株の世界なので安定を求めるのはナンセンスかもしれません。
株価の変動幅の大きさはあくまで新興市場と比べての話です。
マザーズやJASDAQ市場だと時価総額も平均してそれほど高くなく、出回っている株数も東証1部に比べて少ないので値動きがとても軽いのです。
よって少し良いニュースが出ただけでもその日の上限(ストップ高)に到達するということも珍しくありませんし、その逆もしばしば起こります。
その際、売買どちらかに偏り、取引が滞ることもあります。
JPX日経400とは、新興市場も合わせた銘柄から選別しますが上位の組み入れ銘柄は東証一部の銘柄が多いです。
実際にどのような銘柄が採用されているかというと直近の2018年11月29日の目論見書ですと、採用銘柄の上位にはソフトバンクグループ、ソニー、三菱UFJフィナンシャルグループ、キーエンス、本田技研工業などの東証一部を占めています。
野村DC・JPX日経400ファンドの手数料について
購入手数料はiDeCoのためかかりません。
信託報酬も日本の株式のみに投資するという事と、更にアクティブな運用を控えているため分析のコストがそれほどかからないので「0.27%」と低めに設定されています。
同じような投資信託で大和-ダイワJPX日経400ファンドがあります。
運用会社は大和アセットマネジメントですがJPX日経400をベンチマークとするところは同じ商品になります。
一般の投資信託になりますので購入手数料、信託報酬がかかります。
購入手数料は金額にもよりますが最低2.16%、信託報酬は0.7074%です。
また野村DC・JPX日経400ファンドは、信託財産留保額はかかりません。
iDeCoは長い期間投資をするということが前提になりますので、手数料は少ないに越したことはないと思います。
野村DC・JPX日経400ファンドの価格推移について
2015年4月27日に設定されましたが、かなり値段の動きが激しいです。
相場の状況に影響されるので、アベノミクスが成熟期を迎えたのでその影響もあります。
価格の流れで言うと設定後2017年の8月になるまでしばらく基準価格の1万円割れが起こりました。
設定来の最安値は2016年2月12日につけた7,398円でその後徐々に上がっていきました。
2018年1月23日に設定来の高値である12064円をつけたあと再び1万円割れ状態に陥り、2019年4月26日現在、10,557円と設定から見ると5%ほどのプラスになっています。
ただ、iDeCoでは毎月一定金額を購入する積立方式で投資をしています。
ということは価格が大きく下げているときもあったので、その際にはより多くの口数を買うことができています。
さらに基準価格が安いときに購入することで、取得コストを下げることができているはずです。
なので設定来からのリターンよりも多くのリターンを得ている可能性があり、これがiDeCo、また積立のメリットといえるでしょう。
まとめ
野村DC・JPX日経400ファンドは日本の株式に投資をする投資信託になります。
よって、日本経済が何らかの原因により下がったり低迷をしたときにはもらえる年金も大きく下がる可能性があります。
個別銘柄に直接投資を行うよりは400銘柄に分散されているので、0になってしまうリスクはありませんが、それでも値動きはあります。
いざ年金をもらう段階になったときに値上がりした状態かどうかは分からないといえます。
もちろんメリットもあります。
それは日本に投資を行っているので為替を考えなくて良いということ
また価格や投資対象について分かりやすいということです。
バランス型の投資信託ですと株や債券、それも国内と国外に投資をし、REITにも投資をするとなると株が大きく値上がっても債券が下落したり、為替が円高に傾いてしまったりと損失と利益を打ち消してしまいます。
すると今自分が投資している商品が
上がっているのか?
下がっているのか?
今後の見通しはどうなるのか?
これらの事が見えにくくなってしまいます。
それに比べて日本の株式指数を見ていればよいので、分かりやすいというメリットはあります。
さらにもうひとつのメリットとしては手数料などの費用が安いため積立に適しているということです。
野村DC・JPX日経400ファンドが万人向けかどうかというと難しいですがこれらのリスクと向き合える方は一考の価値があるでしょう。
もしこれからiDeCoを始めるのであれば、ネット証券で始める事をおすすめします。
私がおすすめするネット証券はSBI証券です。
私もSBI証券でiDeCo口座を持っているのですが、SBI証券も楽天証券 も手数料に差はなく、どちらも業界最安値を競い合ってます。
それでも私がSBI証券をおすすめする理由は、メールや電話での問い合わせに対して一番対応が良かったからです。
これから長く付き合う証券会社なので、こうした点は非常に重要です。