あなたの年金は金額こそ変わらないかもしれないが、価値が下がっているのはご存知ですか?年金はあなたの老後の資金の為の重要の柱です。ですがその柱が少しずつやせ細っていくシナリオが進行しています。ではそのシナリオはどんなものなのか見ていきましょう。
物価の上昇は年金の価値を落とす
現在、政府と日銀はデフレからの脱却を一番に金融政策をすすめています。物価上昇率2%を目標にインフレ政策を実施、例えば「ゼロ金利政策」は聞いた事ことありると思います。
これを簡単に説明すると、銀行からお金を借りる時の金利が安くなります。金利が安くなると、企業などが銀行からお金を借りやすくなり、次に借りたお金で設備投資や人的な投資を行うことで、経済を活性化させようとする政策です。
こうした政策を推し進めていく中で少しづつではあるが、インフレ傾向に向かっています。2017年12月に総務省が発表した全国消費者物価指数は0.5%の上昇でした。
では年金の金額を確認してみると、厚生労働省は2018年1月に2018年度の年金額を2017年度のまま据え置くと発表しました。
物価が上がっているのに、年金の金額には変更はありません。これは年金として受け取れる金額の価値が低下している事になります。
年金額を減らすことで少子高齢化に対応
年金には2004年に導入された「マクロ経済スライド」という仕組みがあります。これは人口や物価などを総合的に判断して年金額を抑制する仕組みです。
この「マクロ経済スライド」の仕組みが導入される前は、年金額は物価や賃金などの変動に応じて変更されてきました。しかし少子高齢化によって現役世代が減り、年金を受給する高齢者が増えることで年金の財源が圧迫されるの避けるために、人口比率などのまた別の指標が追加されました。
しかし実際にこの仕組みを使ったのは過去に一度だけ、2014年に消費税が増税された翌年の年金が0.9%増えただです。それでも5%から8%に引き上げられた増税分3%とは、全く見合っていません。
また2018年からもう一つ新たな仕組みが加わりました。「キャリーオーバー」です。
これまでの未調整分を翌年以降に持ち越し、物価などの上昇が大きかった歳に、未調整分も一緒に加えようとする仕組みです。
2019年にはもう一度消費税の増税があります。おそらくその時にまとめてしまう考えだと思います。
老後に資金は自分で用意する
ここまでのお話であなたの年金が減る可能性、また減らないとしてもお金(年金額)の価値がインフレによって低下してしまう事は分かったかと思います。
今あなたが始めなくてはいけない事は、あなたの老後の資産を築き、そして守っていく事です。その為の手段として資産運用があります。
資産運用の方法は様々ですが、iDeCoやNISAなど運用益を非課税にする制度も国が用意してくれています。これから資産運用している人としていない人で、老後に格差ができてしまいます。また資産運用はインフレ対策に最も有効的な手段です。
あなたも資産運用を始めて、老後の資金を守りましょう。