資産運用でのレバレッジ取引(信用取引)というのはよく聞くキーワードだと思います。
このレバレッジは「悪」だという方もいますが、それは本当にそうなのか?
今回ご紹介したいと思います。
資産運用でのレバレッジ取引(信用取引)とは?
レバレッジについて簡単に説明しておたいと思います。
レバレッジとは、「証拠金取引(差金決済取引)」のことです。
証拠金を証券会社に預けることで、証拠金以上の金額の取引を行うことを指します。
またレバレッジは日本語では「梃(てこ)」と訳すことが出来ます。
小さい力や重さで大きなモノを持ち上げる梃(てこ)と考えて下さい。
例えば、レバレッジ10倍の取引では、1000円を証拠金として10000円の取引を行うことができます。
ある金融商品を1000円で購入し、その金融商品が2倍の価値になった場合、現物取引(レバレッジ1倍)とレバレッジ10倍の取引では利益が10倍ちがってきます。
- レバレッジ1倍(現物)の場合 1000円→2000円
- レバレッジ10倍の場合 1000円→20000円
少ない資本金でより大きな利益が狙えるのがレバレッジ取引です。
ではこのレバレッジ取引は悪なのか?
資産運用でのレバレッジ取引は危険?
資産運用のレバレッジ取引で代表的なものは、FXや株の信用取引があります。
国内の株の信用取引では証拠金の約3.3倍までの取引が可能、FXであれば20倍をこえるレバレッジ取引を行うことができます。
レバレッジ取引の最大のメリットは資金効率を上げられることです。
資本金(投資額)を大きくする時間を省き、少ない資本金でより大きな利益を狙うことができます。
レバレッジ取引で得た利益を、さらにレバレッジをかけて取引することで、短い時間で大きな資産を築くことも可能になります。
しかし、レバレッジ取引はメリットばかりではありません。
レバレッジをかければかけるほど、ハイリスク・ハイリターンの投資になっていきます。
狙える利益が10倍になれば、逆に損失も10倍になる可能性があるということです。
そのためレバレッジ取引は危険だと言われています。
レバレッジ取引はマイナスになるとロスカットされる
ロスカット(強制決済)とはFXの場合、FX会社の取引ルール(ロスカット・ルール)に基づいて強制的に執行される決済のことです。
株の場合は口座の残高が一定の割合(保証金の20〜30%)を下回った際、強制的に反対売買(買いポジションなら売り、売りポジションなら買い)が行われる仕組みです。
このロスカットは、株の暴落や為替の大幅な変化があったときに起きやすく、強制で決済されてしまうため、マイナスのまま塩漬けにはできません。
このようにレバレッジを掛けていても防衛策は、ルールとして存在しています。
しかしロスカットをされる時点で既に損失が出ている事になります。
レバレッジ取引ではリスク管理が重要
レバレッジ取引を行うのであればリスク管理が重要です。
まずは適切なレバレッジで取引すること。
レバレッジをかければかけるほどリスクも大きくなるので、適切な範囲内にとどめておきましょう。
レバレッジ取引を行うときは、常に為替や株の値動きに注意しておくことも大切です。
必要に応じて損切りをすることも大切ですし、口座にどのくらい資金があって、どのくらいの下落には耐えられるかを常に把握しておきましょう。
まとめ
資産運用においてレバレッジは悪なのか?
ココまで簡単にまとめます。
2、レバレッジにも一定のルールのもとロスカットされるが、損失は大きい
3、自己資金とレバレッジの度合いを間違えると危険なので、自己資金の範囲内で行う
長期の資産運用を勧めている私からしたら、短期で勝負をするようなレバレッジは、投機(ギャンブル)に近い性質があると思います。
また大先輩の投資家にも「信用取引(レバレッジ取引)だけはするな」と、以前に言われました。
おそらく先輩の友人か家族が信用取引で失敗をして大きな負債を抱えたからなのではないかと思います。
その為、私個人的にはその影響が強く残っているので、悪に感じてしまう部分はあります。
しかしレバレッジを掛けるという意味では、株式やFX以外にも不動産投資もその一つになります。
物件を購入するのに足りない資金を、金融機関から借りて購入するので、考え方は同じレバレッジです。
不動産投資においても、ココまでレバレッジ取引を行う際の注意点は重なります。
そのリスクの度合いと、自己資金のバランスをしっかりと把握した上でレバレッジを行う事は悪ではないと思います。
ただリスクはが通常の数倍以上に膨れ上がるという事を理解した方が良いですね。