結論から言うとローリスクハイリターンな商品はほぼありません。
ただゼロではありません。
例えば、新規株式上場株(IPO株)などは、その可能性はあります。
そこで今回は資産運用でのリスクとリターンの関係について、またローリスクで始めることが出来る資産運用の商品を紹介します。
ローリスクハイリターンな商品はあるのか?
リスクという言葉には、いろいろな意味があります。
一般的に投資の世界では「不確実性」とされています。
また投資においてのリスクというと値動きの激しさは、専門用語でボラティリティー(価格変動)と同義で使われることもあります。
一方リターンとは期待される収益または利益と定義されます。
リスクとリターンは表裏一体です。
例えば原資100万円で10万円以上の収益を狙うと考えます。
値上がり益を狙うために株式に投資をするとしたら
10%上がる可能性がある株を買う事になります。
これは逆に言うと10%下が可能性があります。
理由は簡単で、値動きが生まれるメカニズムは多くの投資家が売り買いを繰り返すことによって生まれます。
もし10%以上のリターンのある株があれば、そこには多くの投資家が参加している事は予想できます。
多くの投資家が参加するという事は、売り買いのタイミングを間違えると10%のマイナスになるリスクが生まれます。
このように需要と供給のバランスで成り立っている投資の世界において
- 10%上がる可能性のある株が欲しいという需要は非常に多く
- 一方で10%上がる可能性のある株を供給する側は非常に少ない
もしかしたらそんな商品に出会える可能性はゼロではありません。
IPO株がその筆頭になるかと思いますが、需要が多いという事は競争率が非常に高いという事です。
また繰り返しになりますが、10%上がると言っても保障されているわけでは無く、10%下がる可能性もあります。
ゼロではないにしても、ローリスクでハイリターンな商品はほぼありません。
資産運用でのリスクとリターンの関係
リスクとリターンの関係は表裏一体と述べました。
資産運用をする上では、リスクは不確実性、値動きの大きさを意味するのでより大きいリターンを得ようと思ったら大きなリスクをとる必要があります。
リスクは資産運用をする上で避けては通れません。
値動きによる収益を得るキャピタルゲイン(保有資産を売却することによって得られる利益)で株式などの金融商品で10%の利益を狙うのであれば、同時に10%以上下落する可能性があるということです。
これは分配金や利金などで収益を得るインカムゲインについても当てはまります。
インカムゲインを求める金融商品の代表は債券です。
債券は、国や会社が投資家からお金を借りるために発行します。
そして借りている間に発生する利息、債券ではこれを利金と呼びます。
この利息ですがリスクの高い発行体の会社や国の利率ほど高くなる傾向があります。
そうしないと買ってくれる投資家がいなくなるからです。
よって、リスクとリターンは同じくらいに落ち着くのです。
では続いてローリスクで資産運用をする場合のおすすめ金融商品を紹介します。
ローリスクで安全性の高い資産運用1、国債
国債、特に日本の国債は安全性の高い商品の代表になります。
投資商品のため元本保証とは言えないのですが、日本という地政学的にも安全な国が補償している債券で為替によるリスクがないので安全さは折り紙つきです。
しかし、昨今マイナス金利の影響でリターンはかなり低いものです。
例えば日本の国債の代表である個人向け国債の利率は0.05%です。
仮に投資額が100万円だったとしても年間500円です。
安全であるがゆえにリターンも少ないのです。
ローリスクで安全性の高い資産運用2、純金積立
金は、不変性、不滅性などの理由により有事の金と呼ばれ、安全資産の代表とされています。
しかし金にも値動きがあり、さらに金価格は米ドルが基軸となるので為替の影響を受けます。
しかし、純金積立という積み立て方式を使うことで値段が上がった時には少ない金を買い、価格が下がった時には多くの金を買い付けるというドルコスト平均法の恩恵を受けることができます。
値動きはありますが長い目で見れば金という無価値になるリスクがない商品でミドルリターンを狙っていけるかもしれません。