USドルやオーストラリア(豪)ドルなどの、外貨での預金について聞いたことはあるかと思います。
ここでは外貨預金について詳しく解説していきたいと思います。
外貨預金の特徴は
「外貨預金」とは、日本円以外の外国の通貨で預金を行う、資産運用の種類の1つです。
特長は、日本円での預金よりも、外国の通貨で預金した方が預金金利が高くなる傾向にあるため「外貨預金」の方が利息が高くなります。
但し日本円を外国の通貨に、また外国の通貨を日本円に両替するときに、為替(両替)手数料が2回発生します。
外貨預金のメリット・デメリット
「外貨預金」のメリット、デメリットを紹介したいと思います。
外貨預金のメリット
1、利息が高い
まずは現在の日本は超低金利時代と呼ばれており、銀行にお金を預けておいても、微々たる利息しかないので、日本円での預金では効果的な資産運用は期待できません。
ところが外国の通貨で預金を行う「外貨預金」であれば利息が日本円よりも高く設定されていることが多いです。
「外貨預金」する金融機関にもよりますが、日本円での預金金利が0.01%なのに対し、例えばアメリカドルでの預金金利は0.20%となっています。
また外国の通貨での預金であれば、この利息の他に、日本円と外国通貨の交換レートの変動によるリターンも期待できます。
2、為替差益
「為替差益(かわせさえき)」による利益が期待できる点です。
例えば日本円とUSドル(アメリカドル)の交換レートが100円で1USドルの時に、10,000円を外貨預金にて資産運用を行った場合
10,000円÷100円=100USドルを預け入れたことになります。
その後、日本円とUSドルの交換レートが115円で1USドルになったとすると、10,000円で預入した100USドルは
115円×100USドル=11,500円になり、1,500円の利益が発生します。
この時、発生する利益が「為替差益」です。
このように外国通貨との交換の際に日本円が高く(円安)なると、預金金利以外の利益を得ることができます。
外貨預金のメリットまとめ
- 日本円での預金金利と比較して高い預金金利による、利息が期待できる
- 外国通貨と交換に必要な日本円が高く(円安)なると、利息以外に「為替差益」による利益が発生する
外貨預金のデメリット
1、為替損益
先ほど紹介した「為替差益」は、日本円と外国通貨の交換レートと変動によっては、デメリットとなることがあります。
先ほどの事例では、1USドルとの交換に必要な日本円が100円から115円に変動しましたが、100円から80円に変動した場合には利益ではなく、損失となってしまいます。
10,000円で購入した100米ドルが、交換レートの変動後には80円と1米ドルとの交換になる為、預け入れた預金額は
80円×100米ドル=8,000円になってしまい、2,000円の損失となります。
交換レートの変化により損失が発生することを、「為替差損(かわせさそん)」と言います。
ただこうした為替での損益を出すリスクも「ドルコスト平均法」で抑えることは出来ます。
ドルコスト平均法とは、毎月など一定のタイミングに、一定の金額を、USドルなどの金融商品などに投資しているのであれば、高値の時には少なく、安値の時に多く購入することで、購入コストを平均化することで来ます。
2、手数料が2回必要
次に先ほど紹介した為替(両替)手数料についても
①日本円→外国通貨
②外国通貨→日本円
このように手数料が2回かかる事になるのでデメリットとなります。
日本円での預金金利と比較して、高い預金金利による利息や「為替差益」による利益があったとしても、為替(両替)手数料によって、収支がマイナスになってしまうことがあります。
3、ペイオフの対象外
さらに銀行預金ではありますが、「外貨預金」は預金保護(ペイオフ)の対象外となっています。
日本円で金融機関に預金をした場合、元本1,000万円とその利息が預金保護(ペイオフ)によって、保護されます。
しかし「外貨預金」は預金保護の対象外であるため、金融機関が破綻したら「外貨預金」は保護されず、すべての払い戻しができない可能性があります。
特定の金融機関にて「外貨預金」を行うのではなく、複数の金融機関を利用しましょう。
外貨預金のデメリットのまとめ
- 外国通貨と交換に必要な日本円が安く(円高)なると「為替差損」による損失が発生する
- 為替(両替)手数料の額によっては、収支がマイナスになることがある
- 預金保護(ペイオフ)対象外であるため、金融機関が破綻した場合、すべ手の払い戻しができない可能性がある。
【資産運用の種類】外貨預金についてまとめ
外国の通貨で預金を行う「外貨預金」は、日本円の金利よりも比較的に高い金利による「利息」と「為替差益」によって、リターンを期待することが出来る資産運用です。
一方、預金保護(ペイオフ)の対象外であり、また日本円と外国通貨との交換レートの変動によっては、損失が発生する場合があります。
日本円と外国通貨との交換レートの変動は世界情勢に大きく影響されるため、グローバルな視点で常に情報を収集する必要がある資産運用の種類の1つとなっています。
本ブログでは、この他にも資産運用の様々な種類について解説をしています。
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