これから資産運用を始めようと考えた時に、ふっと以前に銀行で投資信託を勧められたことを思い出し、試しに聞いてみようと思った事はありませんか?
実は私もその一人です。
その時は資産運用の事はあまり理解しておらず、勝手に銀行の人であれば詳しいと思い込んでいました。
もちろんお金を取扱っている銀行なのだから、何も知らない素人よりはよっぽど知識はあります。
しかし銀行で資産運用を相談する場合には、理解しておいてほしい3つのデメリットがあります。
これからそのデメリットについてご紹介したいと思います。
銀行は預金利子を払うよりも手数料が欲しい
銀行が取り扱っている金融商品で一番有名なものは「預金」です。
しかし、この「預金」では銀行は利益をあげることはできません。
以前は預かったお金を企業に貸し出して、その利息で十分な収益を上げる事が出来ていました。
しかし低金利時代に入り、また企業も過去の景気低迷期に自己資金を確保してきました。
その為、企業は銀行に借りなくても自己資金でまかなったり、仮に銀行から借りたとしても低金利で銀行はあまり収益を上げる事は出来ません。
そこで銀行は企業から個人へシフトしていきました。
そして銀行は個人向けの様々な金融商品を販売し、その「販売手数料」を主な収益源にしていきました。
そのため銀行は、顧客に預金して利子を受け取ってほしいのではなく、投資信託などの金融商品を購入してたくさんの手数料を支払ってもらいたいと思っているのです。
銀行の利益となる手数料が発生するのは投資信託の売り買いをする時です。
もちろん銀行でも「ノーロード」と呼ばれている、購入手数料が無料の投資信託を数多く取り扱っています。
しかしノーロードの投資信託のなかには、解約時に手数料を徴収されるものもあります。
よく話を聞かないと銀行は手数料を手に入れるため、現在保有している投資信託と別のものを推奨する場合もあります。
そして結果として顧客の利益を守れていないというのが現状です。
2018年6月に金融庁から「投資信託の販売会社における比較可能な共通KPI(成果指標)について」という発表がありました。
詳細はコチラをご確認ください。
この内容を簡単に言うと、各銀行ごとで投資信託で多く販売している上位20銘柄での顧客の損益がどうなっているのか、数字を出しなさいといものです。
こちらのグラフは「主要行等9行、地域銀行20行」の合計29の銀行の顧客の損益の状況です。
グラフで最も多いのは「-10%~0%」で全体の35%です。
マイナスは全体の45%になります。
続いてこちらはネット証券4社、株式会社SBI証券、カブドットコム証券株式会社、マネックス証券株式会社および楽天証券株式会社の損益グラフです。
グラフの中で最も多いのは利益を上げている「0%~10%」で全体の31.2%となっています。
マイナス全体としては31.7%で、銀行よりもパフォーマンスが高いのはお分かりいただけたかと思います。
銀行の全てがそうではないとしても、顧客の利益を守るという意味では、銀行はネット証券にも劣っているという事が言えます。
その他にも個人に向け融資で大きく問題になった不動産投資の「かぼちゃの馬車」問題
当時スルガ銀行も個人向け融資に力を入れており、一時は業界でも一目置かれる存在でした。
業界内の年収もTOPなどの記事を見たことがあります。
しかし融資書類の改ざん、不正が発覚し、今では株主から損害賠償まで起こされています。
結局はこれもお金を貸して、その金利(手数料とも呼べる)でスルガは利益を上げていました。
その中にはきついノルマもあったと報道されています。
結果としては顧客を見るのではなく、自分たちのノルマ達成の為に行っていたのが原因です。
では続いて実際に銀行で働いている銀行員についてもお話ししたいと思います。
銀行は専門性が低い(証券会社より知識が少ない)
銀行は金融のプロだから、資産運用に関する知識も豊富であると思われがちです。
しかし、全ての銀行員がそもそも金融に精通しているとは限りません。
証券会社のディーラーは投資の専門家ですので、株や債券、投資信託などの調査や分析など、金融や資産運用に関する知識を豊富に持ち合わせています。
しかし銀行の営業担当者は販売(セールス)の専門家です。
身につけられるスキルは投資ではなく、流行を把握しセールストークを磨くといった表面的なものになりがちです。
ノルマ達成の為に、本当に良い商品は紹介されない
基本的に銀行の営業担当者は金融商品の販売実績で評価されます。
顧客にとってどれだけ有益なアドバイスをしたとしても、売れなければ評価されません。
そして、顧客が資産を減らしたところでペナルティもありませんし、逆に資産を増やしたところでボーナスも増えません。
つまり、顧客の資産を増やすために頑張る理由が銀行の営業担当者にはないのです。
そのため本当の意味で親身になって相談に乗ってくれる銀行員は多くはありません。
先ほども述べた通り、銀行は様々な金融商品を販売し、そこで得た手数料が銀行の利益となります。
しかし、その手数料は顧客にとってはコストとなります。
資産運用を行う人は、できる限りコストを低く抑えたいと考えます。
コストを抑えた投資信託は顧客にとってはよい商品だとしても、銀行にとっては手数料の稼げない商品となります。
逆に手数料の高い商品は、顧客にとってはコストのかかる良くない商品だとしても、銀行にとっては稼げる良い商品となるわけです。
つまり銀行の営業担当者は、金融商品の営業員であり、誠実にアドバイスすることが役割ではないということです。
銀行は、顧客にとって良くない商品だとわかっていながらも、ノルマを達成するために手数料の高い商品をすすめてきます。
また銀行員は定期的な移動があるので個人の責任感は薄い、またその後は別の支店に行ってしまいます。
そして顧客にとって最良の金融商品は紹介されずに、同じことを繰り返すことになります。
まとめ
今回は銀行に資産運用の相談をする場合のデメリットをご紹介しました。
もちろん全ての銀行員がノルマ重視で、専門性が低く、手数料を多く取ろうとしている訳ではありません。
しかし営利企業である限りは、収益を上げなくては銀行であっても生き残ってはいけません。
もし銀行で相談したいと考えているのであれば、先に資産運用の関する知識を付けてから行きましょう。
資産運用の知識を付ける簡単な方法は、無料の資産運用セミナーに参加することです。
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