今回は海外で人気のターゲットイヤー型ファンドの「セレブライフ・ストーリー2055」の特徴、また手数料や運用実績を他の投資信託と比較したいと思います。
SBI-セレブライフ・ストーリー2055の商品概要と特徴
SBI証券で取り扱っている確定拠出年金、IDECOの採用銘柄で、3/25現在で購入金額ランキング2位の投資信託になります。
投資対象は主にETF、上場投資信託と投資信託証券を通じて国内株式、先進国株式、新興国株式、オルタナティブ資産(ヘッジファンド、コモディティ、リート)、日本債券及び世界の国債等、広範な各資産へ分散投資し手いるいわゆるバランス方ファンドと呼ばれる投資信託になります。
この投資信託の特徴としてはSBI-セレブライフ・ストーリー2055という商品名にも記載があります2055という数字。
これは安定運用の開始時期を定めている商品になります。
SBI-セレブライフ・ストーリーには4種類のシリーズがあります。
2025、2035、2045、2055と別れております。
これはターゲットイヤーと呼ばれる安定運用開始時期を示しております。
その仕組みはターゲットイヤーになったら自動的にすべて安定運用になるのではなく、ターゲットイヤーに向けて徐々に安定資産を増やしていくという商品になります。
狙いとしては、出口としての年を設けることで投資家のライフプラン形成をしやすくするということです。
ターゲットイヤーまでの期間が長い商品ほど安定資産割合は低いので値動きは激しくなります。
具体的には株式などのリスク商品が占める割合が大きくなり債券などの安定資産割合が少なくなるからです。
一方、ターゲットイヤーが近づいてくると徐々に債券への比率を増やすことで値動きを抑える動きに変えていくということです。
この投資信託の優れているところはライフプランの計画が立てやすいということになります。
年金受給時に対して投資信託が配慮してくれるということはとてもありがたいことだと考えます。
特に積立形式ではなく、一括して投資信託や株を購入したときに起こりうる事柄なのですが、当初は右肩上がりでした。
しかしいざ資金が必要になったときには大きく元本割れしていたということがあります。
積立形式でしたらまだドルコスト平均法の恩恵にあずかり平均取得コストを効率的に下げることができるので、それほどの損失でもないかもしれません。
特に一括購入の場合は、大きな損失につながる可能性があります。
市場は、常に動いています。
投資家一人ひとりの個別の事情などはお構いなしなのです。
だからこそ、一般的な投資家はそのリスクを下げるために投資対象を分散して購入したり、時間の分散という購入時期を分けて投資したり、または積立で投資をしたりします。
それでも、損失をこうむることはあります。
積立をしていたとしてもそれ以上に市場が下がり続けていれば一括購入よりは影響は少ないかもしれませんが損失をこうむります。
そこで、さらにリスクを下げる方法としてSBI-セレブライフ・ストーリーで採用しているのがポートフォリオの変化を行うということです。
個人で様々な商品に投資して、ポートフォリオの比率を変動させることはなかなか難しいと思います。
まず資金管理の難しさが挙げられます。
様々な商品に投資をするのでやはりまとまった資金が必要になります。
債券にいたっては最低売買単位が100万円以上などがザラなのです。
そのほかの商品にしても、ある程度まとまった購入金額でないと購入手数料ばかり取られてしまい、運用が良くても手数料でマイナスという本末転倒名状況になってしまうのです。
その状況を改善するのが投資信託の強みになります。
幅広く投資家から資金を集めるので様々な商品に分散投資を行いリスクを軽減させることができ、さらに、ポートフォリオ内の商品の比率の変動もしやすくなるのです。
主な投資先と運用状況について
ETFの他に国内株式、先進国株式、新興国株式、オルタナティブ資産(ヘッジファンド、コモディティ、リート)、日本債券及び世界の国債が投資対象となっています。
しかし現在の投資割合で見ますと、まだまだターゲットイヤーまで期間があるため株式の割合がとても多くなっています。
具体的には50%以上になります。
そのうち国内株式が11%、外国株式が41%あります。
そして安定運用商品の代名詞である国内債券の比率は2%ととても低い比率になっています。
国内債券である日本国の債券は特に利率が低く有名です。
マイナス金利の影響もあり、海外の債券から比べて特に利率の低さが目立ちます。
新興国の債券などは10%近い債券もあり、利率だけ見ると魅力的ではありますが、やはり政治情勢などの地政学リスクや為替リスクがあるので、安定運用には国内債券は欠かせない存在といえます。
現在の投資比率は低いのでまだまだアクティブな運用を行うという印象が見えます。
運用状況についてはランキングで言うとトータルリターンでは33位と低いですが購入金額ランキングでは2位なのでやはり購入者は長い目で物事を見ているのだなということが感じ取れます。
値動きについては綺麗な右肩上がりというわけではありません。
理由は様々な商品に投資しており、さらに為替リスクも負っているため値動きは荒くなりがちです。
単純に設定来からの基準価格の値動きで言えば2012年1月設定時は10,000円が、3/27現在では16456円となっているので。
64%ほどの上昇となっているのです。
ここだけ見ると大きく上がっていますがまだまだアクティブな運用は続けるので、こつこつと長い目で見る必要があるといえます。
手数料、運用コストの比較
SBI-セレブライフ・ストーリー2055の買い付け手数料は無料です。
iDeCoという長い年月、積立を行う形式なので手数料がない商品が多いのですが気になるのが信託報酬になります。
信託報酬は0.6840%(概算値)
これは長い年月払い続ける手数料になるからです。
そして、バランス型の投資信託は信託報酬は基本的に高くなる傾向にあります。
理由は様々な商品を分析して投資対処を絞って投資を行う労力ですとかさらに費用が発生するからです。
基本的にひとつの商品だけに投資する投資信託のほうが信託報酬が低くなります。
売買の手数料も低いですしファンドマネージャー側の労力ですとかそれだけ費用が安く済むからです。
そのほか、信託財産留保額があります。
こちらはファンド解約時に受益者である投資家が負担する費用があります。
一般的に投資商品が少ない投資信託ほど安いあるいは無料というところがあります。
SBI-セレブライフ・ストーリー2055は幅広い商品に投資しているため0.3%かかります。
配分商品が少ない投資信託である野村-野村インデックスファンド・内外7資産バランスは信託報酬は0.54%以内、信託財産留保額が0.2%と少ないです。
しかし運用成績は現在14000円程と、やはり分散投資の効果がSBI-セレブライフ・ストーリー2055より弱めになります。
まとめ
SBI-セレブライフ・ストーリー2055の特徴はETFや投資信託証券を使った幅広い分散投資が売りの投資信託です。
ですがそれ以上にターゲットイヤーを設定しているというところがポイントだと思います。
それだけ投資をする人にとって運用の出口戦略が完備されているということになるからです。
もっと単一の商品に投資するタイプの投資信託も多数ありますがそれだと値動きが荒くなり将来に備えるという趣旨から外れてしまう恐れがあります。
その点SBI-セレブライフ・ストーリー2055は年金、ライフステージを見据えた運用ができると考えます。
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