SBI証券のiDeCoで採用されているキャピタル・インターナショナル-キャピタル世界株式ファンド(DC年金用)について商品概要、他の投資信託との比較、手数料について紹介していきます。
商品概要
キャピタル・インターナショナル-キャピタル世界株式ファンド(DC年金用)の投資対象は新興国を含む世界各国の株式に投資をしていくという投資方針の投資信託です。
投資対象がすべて株式というアクティブな運用方法を行う投資信託です。
年金運用の投資信託というと債券や分散投資をウリにしている投資信託が数多くあるかと思います。
確定拠出年金という運用によって支払い金額が変わる年金制度とはいえ年金という制度上やはり安定した金額がほしいというニーズがあるからだと考えます。
基本的には途中解約できないので長期的に成長し続けることが望ましいです。
しかし、実際には大きく下がることもあるでしょう。
その下げをできるだけ減らす為に株の運用比率を下げるバランス型の投資信託や比較的変動の少ない債券中心の投資信託を選ぶ方もいるでしょう。
そう考えると株式運用の投資信託がとてもリスクの高い投資信託と感じるかもしれません。
確かにそうですがキャピタル・インターナショナル-キャピタル世界株式ファンド(DC年金用)も同じ株でも全世界の株に投資しているということで一国の株に投資をするよりリスクは少ないかもしれませんがそれでもリスクはあります。
しかし、今一度リスクについて考えるとそれは不確実性や値幅と言い換えることができます。
そしてリスクがあるからこそリターンもそれだけ大きいといえるのではないでしょうか。
例えば日本の株式指標である日経平均、日本を代表する株式の指標なのでひとつの株式よりは株価の変動はある程度相殺されているはずですが、それでも直近1年間だけでも19000円から24000円の値動きがありました。
2割ほどの動きがあったのです。
資産が2割増えたり2割減ったりと言い換えることもできます。
そうです。
リスクがあるからこそそれだけリターンも大きいということなのです。
そして運用方針には中長期的な成長を目指すものを選択するとあります。
これは短期的な動きをする新興市場の株は極力取り除くような手法をとっているので、アクティブでいて中長期的にリスクをとりながらそれに見合ったリターンを得るように設定されています。
投資対象である、外国株式ですが厳密に言うと直接投資ではありません。
キャピタル世界株式マザーファンドに一旦、投資をしてから各国の株式に対して投資をするという流れになります。
そして、複数のポートフォリオマネージャーが分散して投資を行うことで安定活継続的な運用が行えるよう配慮されています。
ここで言う分散は人の分散です。
一人の人が個人の判断を行うことで成功を収めることもあるでしょう。
イメージとしてはある優秀なワンマン社長が会社を自分ひとりの指示で牛耳っている状況です。
しかし、どうしても人一人の力には限界がありますし、その人の判断が間違っていたときに取り返しのつかない結果を招いてしまうかもしれません。
それを防ぐためにポートフォリオの組成に関しても分散投資の概念を採用しているのです。
価格推移
2016年4月に設定され、基準価格の触れ幅としては最安値で8952円、最高値14644円となっています。
そして2019年3月29現在では、13835円となっています。
最高値と設定時の価格を比べてみると46%の上昇となっています。
日経平均の上下幅よりも大きな動きをしていることとが分かります。
それだけ大きなリターンをあげているといえます。
他の投資信託との比較
楽天・全世界株式インデックス・ファンドも外国株式を主な投資対象とする投資信託になります。
ただし、こちらはそれぞれの外国株式の指標に連動するような運用を行うインデックス運用になります。
キャピタル・インターナショナル-キャピタル世界株式ファンド(DC年金用)がアクティブ運用というインデックスを上回る運用成績を出すようにリスクをとるのに対してミドルリスクミドルリターンといった感じでしょうか。
楽天-楽天・全世界株式インデックス・ファンドの成績としては2017年9月に設定され基準価格の触れ幅も8733円、高値は10961円となってます。
両者ともに設定されてから5年以内の投資信託ですが安値は同じくらいですが高値に差がついているということはキャピタル・インターナショナル-キャピタル世界株式ファンド(DC年金用)のアクティブ運用を行っているファンドマネージャーの技術がすばらしいと受け取れるでしょう。
手数料について
キャピタル・インターナショナル-キャピタル世界株式ファンド(DC年金用)費用については買付の費用はかかりませんが、やはり世界の株式に分散投資を行う際に独自の分析を行う必要があり、コストがかかっているようです。
信託報酬は1.5406%となっています。
株式だけに投資する投資信託としてはどちらかというと高い部類に属します。
株、債券、商品、REITに分散投資を行う投資信託でも1%前後のことが多いので信託報酬だけを比べるのであれば高いほうだといわざるを得ません。
その他、法廷開示にかかる手数料0.05%というのがあります。
これは目論⾒書や運用報告書等の法定開示資料の作成等に要する費用です。
ちなみに2018年3期(2017年8月22日から2018年8月20日まで)手数料は信託報酬とその他の手数料を含めて、1.581%となっています。
次に信託財産留保額(売却時にかかる費用)は発生しません。
通常、他の投資信託ですと0.2~0.3%かかるので良心的かもしれません。
このように様々な手数料が発生していますが投資をする際にはあまり意識をしないかもしれません。
iDeCoは自動引き落としなので自分で管理している認識が薄くなりがちですが、それだけ費用がかかっているということを考えるべきではないでしょうか。
まとめ
キャピタル・インターナショナル-キャピタル世界株式ファンド(DC年金用)は世界の株式に投資をすることで中長期的にリターンを得ることを目的とした投資信託になります。
よって、積極的にリスクをとっていかなければいけません。
そうでないとリターンを得ることは難しいからです。そして、リターンを得るにはそれ相応の分析にかかる費用などが発生します。
確かに信託報酬は高いかもしれませんがそれもリターンを得るための投資だと思えるかどうか
この投資信託でiDeCoを運用するかどうかを決めるひとつのターニングポイントになるかもしれません。
iDeCoという制度に対してどれだけリスクが取れるかによります。
そして、そんなに年金にお金がかけられない現状の方に対しても積極的にリターンを得るという考え方は決してマイナスには働かないと考えます。
分散投資はもともと資金のある方がその資金を減らさないよう、いわゆる守るためにはどうしたらよいかという発想から生まれたものです。
増やすよりも減らさないということが念頭に置かれているのです、ですから低い掛け金の人に対しては将来同じくらいの年金をいただきたいと思ったらリスクをとる必要があるのかもしれません。
将来より多くのリターンを得るためには寄り多くのリスクをとるという当たり前かもしれませんが今一度考えてみる必要があるでしょう。
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